文化財防災ネットワーク

CH-DRM Network,Japan

National Task Force for the Japanese Cultural Heritage Disaster Risk Mitigation Network

活動報告

【会議】文化遺産防災ネットワーク推進会議・有識者会議合同会議を開催

「津波防災の日」に当たる平成27年11月5日、文化遺産防災ネットワーク推進会議・有識者会議が開催され、国立科学博物館講堂に、全国の文化財等防災関係者およそ50人が集まった。同会議は、独立行政法人国立文化財機構を本部として昨年度設立された「文化財防災ネットワーク推進事業」の一環として開催されたもので、推進会議(議長:佐々木丞平・国立文化財機構理事長)は今回新たに日本考古学協会が加盟し、20団体となった。また、有識者会議(座長:内田俊秀・京都造形芸術大学名誉教授)は19学識経験者からなる。
佐々木理事長及び村田善則・文化庁文化財部長のあいさつで始まった合同会議は、大きく3つの議題があり、まず、平成27年度の「文化財防災ネットワーク推進事業」の推進状況について報告があり、とりわけバヌアツ文化遺産サイクロン被害調査(PDNA)や、スミソニアン機構等のアメリカ国立文化機関の文化財防災に関わる調査、九州国立博物館で開催したシンポジウム「地域とともに考える文化財の防災減災」、さらにイタリアの文化財防災専門家を招へいして開催した国際比較研究会等の報告が行われ、世界各地の文化財防災に関する最新情報を共有した。
次に、平成27年9月10日に発生した鬼怒川堤防の決壊によって約2万5千点の行政文書が水損した常総市役所の行政文書レスキューについて報告があった。茨城県教育長を通じた常総市長からの要請を受け、国立文化財機構も協力して水損資料の緊急移転を行い、現在市役所近くの旧庁舎で被災資料の洗浄とパッキングが進められており、文化財防災ネットワーク推進会議の加盟各組織にも協力要請がなされた。
最後に、具体的な調査結果を踏まえ、災害対策基本法に基づく地域防災計画において、文化財防災に関する記述が不十分かつ千差万別であることを説明し(配布資料は下記のとおり)、今後文化庁とも連携しながら地域における文化財防災計画の充実を図っていくことが重要であることの認識を共有した。
推進会議及び有識者会議は、年度末に再び会議を開催することとしており、引き続き国際的な連携も視野に入れながら3年目となる28年度以降の事業展開を検討していくこととしている。

地域防災計画関係配布資料
①地域防災計画関係法令等について[PDF0.5MB]
②都道府県地域防災計画における文化財等の保全に関する記載抜粋(2015年)[PDF4.5MB]
③地域防災計画の改善[PDF0.5MB]
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