研究実績

文化財所在情報のデータベース共有化

 自然災害が発生し、貴重な文化財に関する台帳や情報が一度に失われてしまった時に備え、
文化財のデータベースをどのように強化していくべきか、研究を進めています。
平成29年には、4つの国立博物館の所蔵品データベースを共有化し、公開する仕組みを作りました。
 この他に、歴史自然災害の考古学的痕跡DBの構築や、自然史標本に関する所在情報の収集も進めています。

 

地方指定等文化財に関する収集・整理・共有化

  発災時には、国宝や重要文化財など、国が特に貴重な文化財として指定している
文化財だけでなく、未指定の文化財や地方公共団体が指定している文化財も
被害に遭う可能性があります。個人宅や寺社が所有する文化財の情報を収集し、
防災に活かす取り組みについて、文化庁や地方公共団体との検討を進めています。

 無形文化遺産の動態記録作成

日常生活の中で行われている伝統行事や伝承文化、「無形文化遺産」は、
東日本大震災後からの復興に向けたコミュニティの再生に大きく寄与しました。
私たちは、日本国内のどこにどのような無形文化遺産があるかを調査し、

映像で記録を残す活動を進めています。

地域住民との協働による文化財調査の実施

災害発生時に文化財をレスキューするためには、所在位置、被災の程度、
材質、員数などの情報をもとに、優先順位を付けていく作業が求められます。
その際に必要な情報を効率的に収集する方法について、実際の被災地を回り、研究しています。

地域の文化遺産保全地図作成調査

地域の文化遺産を自然災害等による消滅から守るため、分野横断的な
総合的リストを作成するとともに、既存資料を有機的に結びつける文化遺産保全地図(デジタルマップ)をモデル的に作成する事業を進めています。

被災文化財等の劣化診断、脱塩及び修理、保存環境等に関する研究・指針の策定

東日本大震災により発生した大津波で被災した文化財は、海水の塩を含む
汚泥に汚染されています。
文化財からどのように塩を抜き、長期的な保存に耐える状態に修復するか。
また手法が定まるまでの間、どのような状態で保管しておけば良いのか。
国立文化財機構が有する最先端の科学機器と、外部の修復家の皆様のご助力
による伝統的な手法を組み合わせながら研究を進めています。

自然災害による文化財の被災への対応を通じた様々な検証

頻発する自然災害に対して、専門家の派遣、技術や情報の提供を行っています。
またその際に得られた知見を、シンポジウムや研究会で議論し記録化していきます。

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