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更新日:2024年2月 7日 16:14

一時保管環境の生物被害対策に関するワークショップを開催しました

文化財防災センターでは、令和5年(2023)12月8日に一時保管環境の生物被害対策をテーマにしたワークショップを開催しました。災害時においては、安定している保存環境が崩れ、虫やカビが大発生することも少なくありません。また、避難した資料や被災した資料などは保存環境の整っていない環境で資料を保存する事を想定する必要があります。今回のワークショップでは、廃校や空き家など、整っていない一時保管場所を想定して、そこで考えられる生物被害に焦点を当てて、実施いたしました。プログラムには保護具とマスク等の着用や環境測定の実習、文化財害虫同定・簡易トラップの作成と調査実習、資料保存の実習など、多くの実習を行いました。ワークショップで得た知識と技術が今後、災害時において資料を保存する際に役に立つものと期待されます。

【開催日】令和5年12月8日
【場 所】奈良国立博物館

【プログラム】
 講義①:一時保管環境における生物被害対策       佐藤嘉則(東京文化財研究所)
 講義②:資料が安定して保管できる一時保管環境づくり  小峰幸夫(文化財防災センタ-)

 生物被害対策実習(佐藤嘉則・島田潤(東京文化財研究所)・小峰幸夫)
  ①保護具とマスク等の着用実習
  ②環境測定機器の紹介
   エアーサンプラーによる環境カビ調査
   ATP測定実習
   空気質測定
  ③一時保管環境でリスクの高い文化財害虫の同定実習・簡易トラップの作成と調査実習
  ④劣悪な保管環境で虫菌害を防ぐ資料保存方法の実習

 主催:文化財防災センター
 共催:奈良国立博物館


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