• 普及啓発| 文化財防災センター| 東京文化財研究所
更新日:2023年1月17日 10:13

被災文化財の一時保管場所のゾーニングに関するワークショップを開催しました

文化財防災センターでは、令和4年(2022)12月16日に被災文化財の一時保管場所のゾーニングをテーマにしたワークショップを開催しました。一時保管場所で求められる環境や設備は被災の状況や救援活動の段階によって異なります。本ワークショップでは、一時保管場所の整備の初期段階において、被災資料が健全な資料に影響を与えないこと、資料から飛散するカビが作業者や施設の利用者の健康に影響を与えないことを達成するために必要なゾーニングをテーマにしました。プログラムは一時保管場所の整備の事例やカビ生育、ゾーニングの基礎に関する座学と参加者が被災資料の一時保管場所の整備計画を立てるグループワークから成ります。グループワークでは活発な議論が行われ、非常に充実したものになりました。平時からゾーニング意識して保存環境管理を行うことが、非常時の一時保管場所の確保、整備方法を考える上での底力になるものと期待されます。

【開催日】令和41216

【場所】東京文化財研究所

【プログラム】

 講義①:一時保管場所とは‐整備事例から見たその役割‐       森井 順之(文化庁)

 講義②:文化財レスキュー活動におけるカビの問題と公衆衛生上の対策 高鳥 浩介(NPO法人 カビ相談センター) 

 講義③:平時の博物館におけるゾーニングと浮遊菌・付着菌      間渕 創(文化財活用センター)

 グループワーク:被災文化財の一時保管場所の整備計画       

         水谷 悦子(文化財防災センター)・森井 順之・高鳥 浩介・間渕 創

   a.浮遊カビの測定方法・汚染度に応じた防護具

      b.気流調査

      c.グループディスカッション

      d.発表・講師コメント

   

主催:文化財防災センター 

共催:東京文化財研究所

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