• 災害時ガイドライン等の整備| 文化財防災センター| 東京文化財研究所
更新日:2023年4月25日 10:33

令和4年度文化財防災センターシンポジウム「無形文化遺産と防災」を開催しました

文化財防災センターでは、令和4年度文化財防災センターシンポジウム
「無形文化遺産と防災-被災の経験から考える防災・減災-」を開催しました。

・主催:文化財防災センター
・共催:東京文化財研究所
・日程・会場:令和5年3月7日(火)東京文化財研究所 地下1階セミナー室

20221228_無形文化遺産と防災_電子配布用_ver2.pdf

東日本大震災を契機とし、無形文化遺産が復興過程で果たす役割や、またそれらを災害から守る意義に注目が集まりました。
本シンポジウムは、国立文化財機構でのこれまでの取組を整理しつつ、災害による被害を受けた事例を参照し、
無形文化遺産に関わる皆さんとともに、その成果を発展させていく方策を議論するために企画されました。
シンポジウム当日は、行政関係者や大学および専門機関の研究者、無形文化遺産の担い手等、87名の参加者がありました。

午前は、東京文化財研究所と文化財防災センターから無形文化遺産の防災に関するこれまでの取組を紹介しました。
午後は、近年の被災事例として、等覚寺の松会(福岡県京都郡苅田町)、雄勝法印神楽(宮城県石巻市)、
長浜曳山祭の曳山行事(滋賀県長浜市)の事例について、行政職員や担い手、研究者から報告がありました。
最後の総合討議では、文化財防災センター事業内で、この課題について御議論を重ねてきた5名の有識者の先生方による
総括がありました。フロアからも活発な御発言もいただき、今後の防災・減災の方法を具体的に考えるための手がかりが
共有される機会となりました。

○プログラム
開会挨拶 高妻 洋成(文化財防災センター長)
趣旨説明 小谷 竜介(文化財防災センター)

第一部 報告
「地域復興のための無形伝承―無形文化遺産部の取り組みから―」久保田裕道(東京文化財研究所 無形文化遺産部)
「無形文化遺産の防災に係るセンターでの取り組み状況」後藤知美(文化財防災センター)
コメント1)前原 恵美(東京文化財研究所 無形文化遺産部)
コメント2)佐藤 翔輔(東北大学災害科学国際研究所)

第二部 事例報告
「まつりの場の被災対応―等覚寺の松会・松庭の復旧について―」若杦善満(苅田町教育委員会)
「雄勝法印神楽の道具の再生」阿部久利(雄勝法印神楽保存会)
「コロナ禍における祭礼開催をめぐる地域社会での合意形成―滋賀県・長浜曳山祭を事例として―」武田俊輔(法政大学)

第三部 総合討議
〔コーディネーター〕今石 みぎわ(東京文化財研究所 無形文化遺産部)
〔パネリスト〕村上忠喜(京都産業大学)、宮田繁幸(東京福祉大学)、日高真吾(国立民族学博物館)
野嶋洋子(アジア太平洋無形文化遺産研究センター)、佐藤翔輔(東北大学災害科学国際研究所)、小谷竜介(文化財防災センター)

閉会挨拶 早川 泰弘(東京文化財研究所 無形文化遺産部長)

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