• 普及啓発| 東京国立博物館
更新日:2020年12月11日 01:34

【東博】共に助け合う地域・ミュージアム

令和21211日(金)、文化財防災セミナー「共に助け合う地域・ミュージアム」を開催した。従来、東京国立博物館および九州国立博物館では、関東甲信越ブロックと九州・沖縄ブロックに分かれて、地域防災体制の構築に向けた研究会・セミナーを現地開催していたが、今年度は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、ZoomウェビナーやYouTubeを活用したオンライン開催へと開催形態を変更し、2施設で共催とすることで地域ブロックの枠組みを超えた情報共有の促進を図った。

 近年頻発する災害により、地域に所在する文化財だけでなく、ミュージアム自体も被災するという事例が発生していることから、地域やミュージアム同士が協力して、災害に備えることが求められている。そこで、本セミナーでは「共に助け合う地域・ミュージアム」をテーマとして、近年の災害対応事例と広域連携体制の構築に関する講演を企画した。

プログラム
・「川崎市市民ミュージアム 台風被害に係る災害対応検証及び今後のあり方について」
 川崎市市民文化局市民文化振興室 平井 孝 氏
・「長野市立博物館における令和元年度東日本台風による被害資料の保全活動」
 長野市立博物館 原田和彦 氏
・「九州・山口ミュージアム連携事業と文化財防災の広域連携モデル」
 長崎県文化振興課/九州・山口ミュージアム連携事業実行委員会事務局 松下久子 氏 

講演に続けて開催した質疑応答では、ZoomウェビナーおよびYouTube配信の視聴者から寄せられた質問に対して、講師にご回答いただきながら、今後の文化財防災のあり方について意見交換が行われた。
なお、ZoomウェビナーとYouTubeによる当日の生配信だけでなく、終了後から10日間にわたり(1220日(日)まで)YouTubeアーカイブ配信を実施した。
オンライン開催は初の試みであったが、全国各地から自治体や博物館・図書館・文書館等の職員、ボランティア団体(史料ネット)や建築士会の関係者らにご参加いただいた。セミナー当日の参加者内訳は、Zoomウェビナーによる参加が31人、YouTubeライブ視聴者(最大同時接続数)が57人であった。また、10日間のアーカイブ配信期間を含むYouTube視聴回数は464回であった。