• 地域防災体制の構築| 九州国立博物館
更新日:2021年1月28日 00:11

【九博】「九州・山口ミュージアム連携事業」共同事業ワーキング会議出席

九州地方知事会政策連合項目「九州・山口ミュージアム連携事業」共同事業ワーキング会議に、九州国立博物館からもオブザーバーとして参加した。 

第22回 開催日時: 令和2831日(月) 14時~16時 ウェブ会議
第23回 開催日時: 令和3128日(木) 14時~16時 ウェブ会議

「九州・山口ミュージアム連携事業」においては、「博物館所管」と「文化財所管」の部署が共同で活動することに重点を置いており、会議の出席者は、九州・山口の県文化財関係部局(知事部局、教育庁など)の関係者である。

第22回会議の議題は、以下の通り。
(1)これまでの経過と現状の確認
(2)文化財関係専門職員名簿の作成・管理について
(3)公務派遣で動く根拠としての地域防災計画について
(4)その他  新型コロナウィルス感染症防止対策について(情報交換)

議事

文化財防災に関連する広域連携事業の助けとするために、各県の文化財関係専門職員名簿の作成に取り組んできたが、遂に完成した。「九州・山口各県名簿の文化財関係専門職員名簿の運用について」も添付した。
名簿が完成したので、次の段階として今後は災害時に各県の文化財関係専門職員が動く根拠となる地域防災計画について考えていきたい。
新型コロナウィルス感染症防止対策について、各県の美術館博物館等の取り組み内容を情報交換した。

第23回会議の議題は、以下の通り。
(1)前回のワーキング会議(令和2年8月)以後の活動について
(2)地域防災計画について

議事

学芸員等の人的交流の分野では、当事業と共催の形で「第50回九州博物館協議会学芸員・事務職員研修会」が例年通り実施された(令和21156日)。また、令和2年度文化財防災セミナー「共に助け合う地域・ミュージアム」(東博・九博共同開催)で当事務局・松下久子氏(長崎県文化振興課)が「九州・山口ミュージアム連携事業と文化財防災の広域連携モデル」の報告を行い、本事業の取り組みについて情報発信する機会を得た。

地域防災計画における、文化財の防災・復旧の位置づけを検討するために、各県の地域防災計画の概要と課題等を各担当者が報告していくこととなった。今回は、事務局である長崎県から「長崎県地域防災計画における文化財の位置づけについて~特徴と課題~」が報告され、以下が課題として提起された。
・被災文化財を救援することの意義、重要性を明記する必要がないか。
・平常時における保全活動の取り組みの重要性を明記すべきではないか。
・未指定文化財などの情報把握、悉皆調査の必要性を記載するべきか。
・災害復旧計画の中に文化財についての計画も記載する。
・応急対策には文化財被災直後の対応策や連携・支援体制(県内市町や関係機関)についても記載する。
・各県の「地域防災計画」とは別に、9県の相互支援分野のひとつとして、文化財の救援活動に関する協定を検討する。
次回の地域防災計画に関する報告は山口県が担当する。

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