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レスキューおよび収蔵・展示における技術開発| 文化財防災センター| 京都国立博物館
社寺等における文化財の安全対策に関する調査研究
重要な動産文化財を所蔵する社寺が多く存在する関西地域において、公開されている作品等への安全対策を講じること、適切な環境下で保管を行なうことは、文化財の減災のために大いに役立ちます。そこで、社寺等において公開されている立体作品の転倒防止対策として、転倒シミュレーション解析を用いた調査研究を実施しています。
【令和3年度の実施内容】 ① 転倒シミュレーションを用いた仏像の転倒防止策の検討 仏像2軀、神像1軀の転倒シミュレーションを作成し、その解析結果から、地震発生時における仏像及び神像の挙動パターンが明らかになりました。得られた挙動パターンをもとに仏像の安置場所に関する検討、新補框の大きさと転倒の有無に関する検討などを行ないました。また、シミュレーションを用いて仏像の転倒防止対策の効果の検討を行ないました。
② E-ディフェンスにおける仏像の転倒実験 防災科学技術研究所が取り組まれている「室内空間を中心とした機能 保持のための研究会」の研究事業として実施されたE-ディフェンス振動台加振実験において、立体作品の転倒防止対策に関する実験を行ないました。 仏像の安置方法の協議の様子 E-ディフェンス振動台加振実験の様子 |