• 普及啓発| 文化財防災センター
更新日:2022年9月27日 14:00

【開催報告】国際会議「アジア太平洋地域における文化財防災の現状と課題-災害時応急対応事例と課題-」

令和3年12月14日(火)~15日(水)、公益財団法人ユネスコ・アジア文化センター文化遺産保護協力事務所(以下、ACCU奈良事務所)、文化庁との共催で、国際会議「アジア太平洋地域における文化財防災の現状と課題-災害時応急対応事例と課題-」を開催しました。7か国10名の参加に加え、2日間で10か国114 名のオブザーバー参加がありました。

アジア太平洋地域では毎年、洪水、地すべり、台風・サイクロン、地震、津波、高潮、火山噴火等による災害が起こっています。これらの自然災害からどのようにして文化財を守るかは、日本を含めたアジア太平洋地域の国々に共通の課題と言えます。自然現象そのものを制御することは不可能ですが、それらの事象による被害を軽減することは可能です。
ACCU奈良事務所、文化庁、当センターは、アジア太平洋地域における文化財防災の進展に寄与するため、文化財防災をテーマとする3年間にわたる国際会議の開催を計画しており、その1年目にあたる令和3年度は、アジア太平洋地域における災害時の文化財応急対応事例の共有と意見交換を通して課題を抽出し、さらなる文化財防災の取り組みにつなげるための足がかりとすること、併せて、当該分野の指導者養成と担当者間ネットワークの構築に寄与することを目的として開催しました。
令和3年度は、日本、インドネシア、中国、フィジー、ネパール、フィリピン、ICCROMから専門家が参加しました。各国で実施された文化財レスキュー活動や復興プロジェクトの経験をもとに、災害時の応急対応とその後の取り組みにおける経験や課題を共有し、意見交換をおこないました。

なお、ACCU奈良事務所のウェブサイトにて、本国際会議の報告書が公開されています。

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